試合経過
　前半　朝日キックオフ
09分　北大　朝日陣右22ｍ付近ラックから�H→�I→�K→�Nと左に展開し、中央付近にトライ　GK○
15分　朝日　北大陣中央10ｍ付近ラックから�H→�I→�N→�J→�Mと左に展開し、左中間にトライ　×
21分　朝日　北大陣ゴール前5ｍラックから�H→�I→�Nと右に展開し、中央付近にトライ　○

　後半　北大キックオフ
02分　北大　朝日陣中央10ｍ付近ラックから�H→�I→�N→�Mと右に展開し右中間にトライ　×
05分　朝日　北大陣右中間ゴール前5ｍ付近ラックから�H→�Bとつなぎ右中間にトライ　×
20分　朝日　北大陣左中間ゴール前10ｍ付近ラックから�H→�I→�Rとつなぎ左中間にトライ　×
24分　朝日　ハーフライン中央ラックから�H→�I→�C→�Jとつなぎ中央付近にトライ　○
34分　朝日　北大陣左ゴール前5ｍ付近ラックから�H→�Pとつなぎトライ　×


　＜コメント＞
　試合前、いつもと雰囲気は違っていた。今期最後となる大会を目前に控え、それぞれの思いは高まっていたと思う。そんな試合前の雰囲気を反映するがごとく、その日の北大の立ち上がりは今まで以上によかった。

　前半自らロングゲインし、ゴールライン直前で朝日のDFに阻まれるも、最後はFWが押し込んでトライ。先制点を得た。その後立て続けに朝日にトライを許したものの、前半終了間際のゴール前DFは、これぞ北大と思わせるようなタックルができた。

　5点ビハインドで折り返した後半。開始早々、得意のFB参加によるサインプレーでトライをもぎ取り逆転。その後も追加点を取ろうと、何度かいい攻めを見せるもチャンスをものにできなかった。逆に最後は朝日に連続トライを許し今期最後の大会を終えた。

　DFもOFも、そして試合中の雰囲気も今期最高であったと思う。何度もWTBに走られるもバッキングを怠らずトライを阻止した場面は幾度もあり、ゴール前Scr.からの朝日の執拗な攻撃にも集中を切らすことなく耐えることができた。先制し、逆転されるも再び逆転し返し、今までのように攻撃の流れを切ることはなかった。試合に出られなかった部員や観戦してくださった方々からもいい試合だったと好評だった。一年間通してみてもこれほど競った、雰囲気のいい試合は今までになくまさに今期ベストのゲームだったと思う。

　昨年愛工大に大敗をきっしてから一年間主将という立場から北大ラグビー部を見てきて思うことは、今期の北大は試合中逆転、もしくは相手にトライを許してしまうと途端にチームの雰囲気は悪くなり、その後のプレーに影響し集中を切ったりしてしまう。そんな試合中の雰囲気の悪さやチーム全体の調子の良し悪しの不安定さが北大の課題であり、北海道リーグでの試合も改善できないままそういった弱さが露呈し、ああいう結果になったと思う。そういった面から言えば最後の最後でやっと改善できたのではなかろうか。

　しかし、“いい試合”で終わってよいものだろうか？最後に北大の課題が克服できたように思えるかもしれない。でもそれはラストゲームになるかもしれないからではなかったか？来期からの公式戦でも同じようなプレーができるのだろうか？それに北大の課題が克服できた朝日戦でさえ勝利に結びつけることはできなかった。あれほどの好ゲームでも勝てなかったのは、まだ北大に足りない何かがあるのかもしれない。

　自分はもうこれでラグビー部を引退する身であり、来期からのチーム作りには携わることはできないが、地区対抗を経験しそれぞれに何かを得たであろう後輩達が、さらに強い北大ラグビー部をつくり上げることに期待したい。

“楽しい”だけでもだめ、“勝利至上”だけでもだめ、“楽しんで勝つ”、そんな北大ラグビー部であることを願いたい。

　文責　木村　陽介